SCS評価制度の対応費用を把握する重要性
SCS評価制度への対応を検討する際、「どのくらいの費用がかかるのか」は経営判断の最重要ポイントです。本記事では、★3(自己評価)と★4(第三者評価)それぞれの費用内訳を解説し、補助金や既存ツールを活用した費用削減方法を紹介します。
すでにMFAやEDRを導入済みの企業と、セキュリティ対策がほぼ未実施の企業では、対応費用に2〜3倍の差が出ます。まずはギャップ分析を行い、自社の現状を把握しましょう。
★3取得にかかる費用(自己評価)
★3は自己評価のため、第三者評価費用は不要です。主なコストは技術対策の導入費用と文書整備費用です。
| 費用項目 | 内容 | 費用目安 |
|---|---|---|
| 技術対策費 | MFA導入、EDR導入、バックアップ環境構築、ログ管理設定 | 50〜200万円 |
| 文書整備費 | セキュリティ方針策定、インシデント対応計画作成、資産台帳整備 | 20〜50万円 |
| 外部支援費 | コンサルタントによるギャップ分析、自己評価書作成支援 | 30〜80万円 |
| 社内工数 | 担当者の作業工数(棚卸し、文書作成、対策実装等) | 人件費として計上 |
| ★3 合計(目安) | 100〜330万円 | |
すでにMicrosoft 365 Business Premiumを導入している企業であれば、MFA・EDR・ログ管理は追加費用なしで対応可能です。一方、これらを個別に新規導入する場合は初期費用+月額費用が発生します。
★4取得にかかる費用(第三者評価)
★4では★3の対応に加え、第三者評価費用と追加の技術対策費用が必要になります。
| 費用項目 | 内容 | 費用目安 |
|---|---|---|
| ★3対応費用 | 技術対策+文書整備+外部支援(上記参照) | 100〜330万円 |
| 追加技術対策費 | SIEM導入、ネットワーク分離強化、脆弱性管理ツール導入 | 100〜300万円 |
| 第三者評価費用 | 認定評価機関による書類審査+現地審査 | 50〜150万円 |
| 是正対応費用 | 評価結果に基づく改善措置の実装 | 0〜100万円 |
| ★4 合計(目安) | 250〜730万円 | |
費用の詳細内訳
技術対策費の内訳
| 対策項目 | 個別導入の場合 | M365 Business Premium活用の場合 |
|---|---|---|
| MFA | 5〜20万円(初期+月額) | ライセンスに含む |
| EDR | 50〜100万円/年(端末数による) | Defender for Business(ライセンスに含む) |
| バックアップ | 30〜80万円/年 | M365 Backup(追加ライセンス) |
| ログ管理 | 20〜50万円/年 | Unified Audit Log(ライセンスに含む) |
| 資産管理 | 20〜40万円/年 | Intune(ライセンスに含む) |
外部支援費の内訳
| 支援内容 | 費用目安 | 期間 |
|---|---|---|
| ギャップ分析 | 10〜30万円 | 1〜2週間 |
| 対策実装支援 | 10〜30万円 | 2〜4週間 |
| 文書作成支援 | 10〜20万円 | 1〜2週間 |
| 自己評価書作成支援 | 5〜10万円 | 1週間 |
費用削減の方法
SCS評価制度への対応費用は、以下の方法で大幅に削減できます。
1. IT導入補助金の活用
経済産業省が実施するIT導入補助金では、セキュリティ対策推進枠として最大100万円の補助を受けられます。EDRやバックアップツールの導入費用に活用可能です。
2. サイバーセキュリティお助け隊の活用
サイバーセキュリティお助け隊はIPAが運営する中小企業向けの支援サービスです。月額1万円程度でEDR+SOC監視+インシデント対応支援がパッケージになっており、複数の要求事項を低コストでカバーできます。
3. Microsoft 365 Business Premiumの活用
すでにMicrosoft 365を利用中の企業は、Business PremiumへのアップグレードだけでMFA・EDR・ログ管理・資産管理をカバーできます。ユーザーあたり月額約3,000円の追加で複数要件に対応可能です。
4. 段階的な対応
すべてを一度に対応するのではなく、まず★3を取得し、その後★4を目指す段階的なアプローチでキャッシュフローへの影響を分散できます。
個別ツールを新規導入する場合:年間約200万円
M365 Business Premium+お助け隊を活用する場合:年間約80万円
約60%のコスト削減が可能です。
投資対効果の考え方
SCS評価制度への対応費用は「コスト」ではなく「投資」として捉えるべきです。
- 取引継続の確保:★3未取得でサプライチェーンから外された場合の損失は、対応費用の数十倍
- 入札・調達の加点:政府調達や大企業の調達で★格付けが評価項目に
- サイバー保険料の低減:セキュリティ対策の可視化により保険料が5〜20%低減する可能性
- インシデント被害の軽減:中小企業のランサムウェア被害の平均復旧費用は約3,000万円
まとめ
SCS評価制度への対応費用は、★3で100〜330万円、★4で250〜730万円が目安です。ただし、M365 Business Premiumの活用、IT導入補助金、お助け隊を組み合わせることで大幅な費用削減が可能です。コンサルティング会社の比較も参考に、自社に最適な対応方法を検討してください。BTNコンサルティングのSCS対応支援では、無料のギャップ分析から対応プランのご提案まで承っています。