この記事の結論

SLAはアウトソーシング成功の土台です。契約前に主要指標と除外条件を明確に合意しましょう。

SLAとは

SLA(Service Level Agreement)は、ITサービスの品質基準を定めた合意書です。アウトソーシング契約では、「何をどのレベルで提供するか」を明文化することでトラブルを防ぎます。

主要なSLA指標

指標定義目安
応答時間問い合わせ受領から最初の応答まで重大:15分、通常:2時間
解決時間問い合わせから解決まで重大:4時間、通常:8時間
稼働率月間のサービス稼働率99.9%(月間ダウンタイム43分)
エスカレーション上位対応への引き継ぎ時間30分以内
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SLAテンプレートの構成

  1. サービス範囲:対象システム・業務の明確化
  2. 対応時間帯:営業時間内 or 24/7
  3. 優先度定義:重大・高・中・低の基準
  4. 各指標の目標値:応答時間・解決時間等
  5. レポーティング:月次レポートの内容・頻度
  6. ペナルティ条項:SLA未達時のクレジット・返金
  7. 見直し条項:四半期ごとのSLAレビュー

交渉のポイント

  • 現実的な目標値:厳しすぎるSLAはコスト増。実績ベースで設定
  • 除外条件の確認:Microsoft側の障害、計画メンテナンスは除外か
  • 出口戦略:契約終了時のデータ返却・引き継ぎ期間を明記

SLAの測定と運用

SLAは契約書に書いただけでは機能しません。測定して振り返る仕組みまでを設計します。

項目決めておくこと
測定主体ベンダー側の管理ツールの数値を使うのか、自社でも確認できるのか
測定の起点「受付時刻」がチケット起票時か、メール着信時か。ここが曖昧だと応答時間で揉める
除外条件計画メンテナンス、クラウド事業者側の障害、自社起因の遅延をどう扱うか
報告月次レポートの提出期限と記載項目。達成率だけでなく未達の原因まで求める
レビュー月次でSLA達成状況、四半期でサービス品質と費用の妥当性を確認する場を設ける

実務でとくに揉めるのが測定の起点です。「メールを送ったのに2時間反応がない」という認識と、「チケットが起票されてから30分で応答した」という記録が食い違うためです。受付経路と起点を契約書に明記してください。

SLA未達時の扱い

ペナルティは罰を与えるためではなく、改善を促す仕組みとして設計します。

  • サービスクレジット:稼働率が保証水準を下回った場合、翌月の費用から一定割合を減額する。減額率は未達の程度に応じて段階を設ける
  • 改善計画の提出:SLA未達が2か月続いた場合、根本原因分析と改善計画の提出を義務づける
  • 契約解除権:重大な未達が繰り返された場合に中途解約できる条項を入れる

一方で、厳しすぎるSLAは見積り額を押し上げます。「稼働率99.99%」を求めれば冗長構成と24時間体制が必要になり、その費用は月額に乗ります。自社の業務が実際に許容できる停止時間から逆算して設定してください。

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よくある質問

SLAとは何ですか?

SLA(Service Level Agreement)は、ITサービスの品質基準を定めた合意書です。アウトソーシング契約で「何をどのレベルで提供するか」を明文化することでトラブルを防ぎます。

主要なSLA指標の目安は?

応答時間は重大15分・通常2時間、解決時間は重大4時間・通常8時間、稼働率は99.9%(月間ダウンタイム43分)、エスカレーションは30分以内が一般的な目安です。

SLAには何を盛り込みますか?

対象システム・業務を明確にしたサービス範囲、営業時間内か24/7かの対応時間帯、重大・高・中・低の優先度定義が基本構成です。

交渉のポイントは何ですか?

厳しすぎるSLAはコスト増につながるため、実績ベースで現実的な目標値を設定します。Microsoft側の障害や計画メンテナンスが除外条件になっているかを確認し、契約終了時のデータ返却・引き継ぎ期間も明記しておきます。

まとめ

SLAはアウトソーシング成功の土台です。契約前に主要指標と除外条件を明確に合意しましょう。