なぜ今Windows 11に移行すべきか
Windows 10のサポート終了は2025年10月14日です。サポート終了後はセキュリティ更新プログラムが提供されなくなり、新たに発見された脆弱性が修正されません。
Windows 11はセキュリティ面で大幅に強化されています。TPM 2.0によるハードウェアベースの暗号化、Credential GuardやSmart App Controlによる攻撃防止機能が標準搭載されています。
ハードウェア要件
| 項目 | 最小要件 | 推奨スペック |
|---|---|---|
| CPU | 1GHz以上、2コア以上、64ビット互換 | Intel 第8世代以降 / AMD Ryzen 2000以降 |
| メモリ | 4GB | 8GB以上 |
| ストレージ | 64GB以上 | 256GB SSD以上 |
| TPM | TPM 2.0 | TPM 2.0 |
| セキュアブート | UEFI + セキュアブート対応 | 有効化必須 |
| ディスプレイ | 9インチ以上、HD(720p) | FHD以上 |
⚠️ TPM 2.0が最大のハードル
2018年以前のPCの多くはTPM 2.0に対応していません。Windows 11に移行できないPCは買い替えが必要です。移行計画の初期段階で全PCの対応状況を確認しましょう。
互換性チェックの方法
- PC正常性チェック:Microsoftの無料ツールで1台ずつ確認
- Intune:「Windows 11の準備状況」レポートで一括確認(Intune導入済みの場合)
- スクリプト:PowerShellスクリプトでTPM/CPU/メモリを一括チェック
展開計画の策定
| Phase | 期間 | アクション |
|---|---|---|
| 1. 現状調査 | 2週間 | 全PCの互換性チェック、対応/非対応の分類 |
| 2. パイロット | 1ヶ月 | IT部門+協力部署10〜20台で先行展開、アプリ互換性の検証 |
| 3. 段階展開 | 2〜3ヶ月 | 部署ごとに順次展開(週10〜20台ペース) |
| 4. 非対応PC対応 | 並行 | 買い替え計画の策定・調達・Autopilot展開 |
| 5. 完了確認 | 1ヶ月 | 全PCの移行確認、残存Windows 10の対処 |
展開方式の比較
| 方式 | 概要 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| Windows Update | 標準のアップデート機能で順次配信 | 追加ツール不要 | タイミング制御が難しい |
| Intune(Windows Update for Business) | Intuneで配信リングを設定 | グループ単位で制御可能 | Intune導入が前提 |
| WSUS | オンプレミスのWSUSから配信 | 帯域制御が容易 | WSUSの運用負荷 |
| クリーンインストール | 初期化して新規インストール | 最もクリーンな状態 | データ移行・再設定が必要 |
アプリ互換性テスト
- 業務アプリ:基幹システム、会計ソフト、CRM等を先行テスト
- プリンタードライバー:Windows 11対応ドライバーの有無を確認
- VPNクライアント:既存のVPNソフトウェアの互換性を確認
- マクロ・アドイン:Excel VBAマクロ、Outlookアドインの動作確認
ユーザー教育
Windows 11のUI変更点をユーザーに事前に案内します。
- スタートメニュー:中央配置に変更(左寄せに戻す設定も可能)
- タスクバー:右クリックメニューの変更、ウィジェットの追加
- スナップレイアウト:ウィンドウの整列機能が強化
- エクスプローラー:タブ機能が追加、リボンが簡略化
まとめ
Windows 11移行は「互換性チェック→パイロット→段階展開」で計画的に進めます。TPM 2.0非対応PCの買い替えを早期に計画し、2025年10月のWindows 10サポート終了までに全PCの移行を完了させましょう。