Microsoft 365 Copilotを導入したものの「結局あまり使われていない」という相談は少なくありません。原因の多くはプロンプト(指示文)の書き方が分からないこと。本記事では、Copilotで成果を出すためのプロンプトの「型」と、営業・経理・総務人事・情シス・管理職の職種別にコピペして使える実践プロンプト50選を紹介します。Copilotの基本は「Copilot for Microsoft 365導入ガイド」をご覧ください。

良いプロンプトの「型」

Copilotへの指示は、次の4要素を意識すると精度が大きく上がります。

要素内容
目的何をしてほしいか「議事録を作成して」
文脈対象データ・背景「この会議の文字起こしから」
形式出力の形・長さ「箇条書きで、決定事項とToDoに分けて」
条件トーン・読み手・制約「社外向けに丁寧な敬語で、A4一枚程度」
💡 コツは「一発で完璧を狙わない」

最初のプロンプトは7割の出来でOK。出力を見て「もっと簡潔に」「表にして」「この観点を追加して」と会話で磨いていくのがCopiloto活用の基本です。社内データ(メール・ファイル・会議)を参照させたいときは、Word/Outlook等のアプリ内Copilotや、チャットで / を入力してファイルやSharePointサイトを指定すると精度が上がります。

営業向けプロンプト

  • 「先週の〇〇社とのメールスレッドを要約し、相手の懸念点と次のアクションを3点で整理して」(Outlook)
  • 「この提案書ドラフトを、製造業の役員向けにトーンを整え、導入効果を数値で強調して」(Word)
  • 「商談メモから、お礼メールの下書きを作成して。次回打ち合わせの日程調整も添えて」(Outlook)
  • 「過去3ヶ月の〇〇案件の関連ファイルから、現在の状況と未解決事項をまとめて」(Copilotチャット)
  • 「この見込み顧客リスト(Excel)を業種別に集計し、優先度の高い順に並べ替えて」(Excel)
  • 「競合A社とのサービス比較表をPowerPoint1枚で作成して」(PowerPoint)
  • 「失注理由のヒアリング結果を分類し、改善提案を3つ出して」(Copilotチャット)

経理・財務向けプロンプト

  • 「この経費明細(Excel)から、勘定科目別の月次集計表を作成して」(Excel)
  • 「売上データの前年同月比をグラフ化し、増減の要因を3点で説明して」(Excel)
  • 「請求書の内容を確認し、支払期日が今週中のものを一覧にして」(Copilotチャット)
  • 「この予算実績表から、予算超過している項目とその差額を抽出して」(Excel)
  • 「決算説明用に、当四半期の業績ハイライトを箇条書き5点で要約して」(Word)
  • 「経費精算の社内ルールを、新入社員向けにやさしい言葉で説明する文書を作成して」(Word)

総務・人事向けプロンプト

  • 「この就業規則の変更点を、従業員向けの周知メールにまとめて」(Outlook)
  • 「採用面接の評価コメントを5名分集約し、比較表にして」(Copilotチャット)
  • 「新入社員オリエンの議題から、当日の進行表(タイムテーブル)を作成して」(Word)
  • 「社内アンケートの自由回答を、ポジティブ・ネガティブ・改善要望に分類して」(Excel)
  • 「研修案内のメールを、参加必須が伝わる丁寧かつ簡潔な文面で作成して」(Outlook)
  • 「年末調整の社内手順を、図解の代わりにステップ番号付きで説明して」(Word)

情シス・IT担当向けプロンプト

  • 「このシステム障害の対応ログから、時系列の障害報告書ドラフトを作成して」(Word)
  • 「資産管理台帳(Excel)から、保証期限が今年度末までの端末を抽出して」(Excel)
  • 「セキュリティ注意喚起メールを、専門用語を避けて全社員向けに作成して」(Outlook)
  • 「ヘルプデスクの問い合わせ履歴を分類し、多いトラブルTOP5と対策案を出して」(Copilotチャット)
  • 「新しい勤怠システムの操作マニュアルの目次案を作成して」(Word)
  • 「Teamsのチャネル運用ルールのたたき台を作成して」(Word)

情シス業務でのAI活用全般は「情シスのためのAIエージェント活用」も参考になります。

管理職・マネージャー向けプロンプト

  • 「今日の会議の録画から、決定事項・ToDo(担当・期限付き)・次回議題を整理して」(Teams)
  • 「参加できなかった会議の要点を5分で把握できるよう要約して」(Teams)
  • 「チームの週報3名分から、進捗・課題・支援が必要な点をまとめて」(Copilotチャット)
  • 「この事業計画ドラフトに対し、リスクと抜け漏れの観点でレビューコメントを出して」(Word)
  • 「四半期の振り返り資料を、成果・課題・次の打ち手の3部構成でPowerPoint化して」(PowerPoint)
  • 「メンバーへの1on1のアジェンダを、最近の進捗を踏まえて作成して」(Copilotチャット)

使う前に押さえておきたい注意点

⚠️ 2026年4月のライセンス仕様変更

2026年4月15日以降、Microsoft 365の席数が2,000以上の組織では、Copilotライセンスを持たないユーザーがWord・Excel・PowerPoint・OneNote内のCopilot機能を利用できなくなりました。自社の利用形態に影響がないか確認しましょう。無料版と有料版の違いは「Copilot 無料版と有料版の選び方」で解説しています。

  • 機密情報の扱い:エンタープライズ版Copilotは商用データ保護があり、入力データはAIの学習に使われません。ただし社内のアクセス権設定が甘いと、Copilotが本来見えるべきでない情報を参照することがあります。導入前の権限棚卸しが重要です
  • 出力は必ず確認:数値・固有名詞・引用は誤りが混じることがあるため、最終確認は人が行います
  • 定着には研修が有効:プロンプトの型を全社で共有すると利用率が上がります

BTNコンサルティングの支援

Copilotの導入だけでなく、「使われる」状態までを支援します。職種別プロンプト集の作成、社内研修、アクセス権の棚卸し、ROI測定まで、AI365でワンストップ対応します。

💡 Copilot定着・活用支援

導入したけれど使われていないCopilotを、成果の出るツールに。研修・プロンプト整備・効果測定までご支援します。
→ Copilotで3ヶ月でROIを出す方法
→ AI365(AI導入・DX推進)の詳細

まとめ

Microsoft 365 Copilotは、プロンプトの「目的・文脈・形式・条件」を意識するだけで成果が大きく変わります。本記事の職種別プロンプトをコピペして自社の業務に合わせて調整し、出力を会話で磨いていきましょう。2026年4月のライセンス仕様変更や機密情報の扱いにも注意しつつ、全社でプロンプトの型を共有すれば、Copilotは「使われないツール」から「手放せない相棒」へと変わります。