マルチクラウドとは
マルチクラウドとは、複数のクラウドサービスを組み合わせて利用する戦略です。意図的なマルチクラウド(最適なサービスを選択)と結果的なマルチクラウド(部門ごとに別々に導入した結果)があり、中小企業では後者が圧倒的に多いです。
各クラウドの強み比較
| 項目 | AWS | Azure | Google Cloud |
|---|---|---|---|
| 強み | IaaS/PaaSの幅広さ、グローバル | M365連携、ハイブリッド | AI/ML、データ分析 |
| 日本リージョン | 東京・大阪 | 東日本・西日本 | 東京・大阪 |
| 中小向けプラン | Free Tier充実 | M365統合で割安 | GWS統合で割安 |
| サポート | 日本語対応◎ | 日本語対応◎ | 日本語対応○ |
パターン1:M365 + AWS
業務SaaS(メール、ファイル共有)はM365、インフラ(Webサーバー、DB)はAWSという組み合わせ。SIer経由でAWSを利用している企業に多いパターンです。
パターン2:M365 + Azure(Microsoft統合)
Microsoft製品で統一するパターン。Entra ID、Intune、Defender、Sentinelとの統合が容易で、管理コストが最も低いのが利点です。中小企業に最も推奨。
パターン3:Google Workspace + AWS
GWSでコラボレーション、AWSでインフラ。スタートアップやIT企業に多い。GWSの月額費用の安さとAWSの柔軟性を両立。
コスト比較(50名企業)
| 構成 | 月額目安 | 含まれるもの |
|---|---|---|
| M365 Business Premium | ¥165,000 | メール、Teams、SharePoint、Intune、Defender |
| Google Workspace Business Standard | ¥102,000 | Gmail、Drive、Meet |
| AWS(小規模インフラ) | ¥30,000〜100,000 | EC2、RDS、S3 |
| Azure(小規模インフラ) | ¥30,000〜100,000 | VM、SQL Database、Blob |
マルチクラウド管理の課題
- ID管理の分散:各クラウドで別々のアカウント管理が必要
- セキュリティポリシーの統一:クラウドごとに設定方法が異なる
- コスト把握の困難さ:請求が分散し全体像が見えにくい
- スキル要件の増大:複数クラウドの運用スキルが必要
シングルクラウドに統合すべきケース
以下に該当する場合は、マルチクラウドよりシングルクラウドへの統合を推奨します。
- IT担当者が1〜2名で運用スキルが限られる
- M365を全社導入済み(→ Azure統合が自然)
- クラウドコストの可視化・最適化が追いついていない
BTNのクラウドコンサルティング
BTNコンサルティングでは、現状のクラウド利用状況を分析し、最適なクラウド戦略を提案します。M365+Azure統合への移行支援が得意分野です。
まとめ
中小企業にとってマルチクラウドは管理コストが高くなりがちです。IT担当者のリソースが限られる場合は、M365+Azureでの統合が最もコスパの高い選択肢です。