医療情報システムの安全管理ガイドラインは、電子カルテをはじめとする医療情報の保護に関する包括的な指針です。ネットワーク分離、アクセス制御、監査ログの管理が基本対策です。
ガイドラインの概要
厚生労働省が策定する「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」は、医療機関等における電子的な医療情報の取扱いに関するセキュリティ対策の指針です。2026年6月に発出された第7.0版が最新版で、概説編・経営管理編・企画管理編・システム運用編・保守委託機関編の5編構成です。
第7.0版では、保守委託機関編の新設、根拠法へのサイバーセキュリティ基本法の追加、二要素認証の対象がクライアント端末およびサーバであることの明確化などが行われました。改定点と2027年4月1日の二要素認証対応については医療情報システムの安全管理ガイドライン第7.0版|改定点と2027年4月の二要素認証対応で詳しく解説しています。
対象と構成
| 編 | 対象読者 | 内容 |
|---|---|---|
| 概説編 | 全職員 | ガイドラインの背景、用語定義、全体像 |
| 経営管理編 | 医療機関の経営層 | リスクマネジメント、責任体制、予算確保 |
| 企画管理編 | 事務長・システム企画担当者 | セキュリティ方針策定、システム企画時の要件 |
| システム運用編 | IT担当者・ベンダー | 具体的な技術的対策、運用管理 |
| 保守委託機関編(第7.0版で新設) | 保守受託事業者 | 保守を受託する事業者が遵守すべき事項 |
セキュリティ対策は導入して終わりではなく、日々の運用と検知後の初動が成果を分けます。情シス365では Defender/Intune の運用も含めて、必要な時間数に応じた月額制(月12万円〜)でご支援しています。
情シス365(セキュリティ運用) を見る →医療機関のセキュリティ強化事例主要なセキュリティ対策
- アクセス制御:利用者の識別・認証、権限管理(最小権限の原則)
- 監査ログの管理:電子カルテへのアクセスログの取得・保管・定期レビュー
- データの暗号化:保存データと通信データの暗号化
- バックアップ:電子カルテデータの定期バックアップと復旧テスト
- マルウェア対策:ウイルス対策ソフトの導入と定義ファイルの更新
- 物理的安全管理:サーバー室の入退室管理、端末の盗難防止
ネットワーク分離
医療機関では電子カルテ系ネットワーク(HIS)とインターネット系ネットワークの分離が基本要件です。外部からの不正アクセスを防ぎ、患者情報を保護するために、VLANやファイアウォールによる論理的・物理的な分離が求められます。
クラウド利用時の留意事項
- クラウドサービスの選定時は、3省2ガイドライン(厚労省・経産省・総務省のガイドライン)への適合を確認
- データの保存場所(国内/海外)の確認
- クラウドサービス提供者との責任分界の明確化
よくある質問
医療情報システムの安全管理ガイドラインとは何ですか?
厚生労働省が策定する、医療機関等における電子的な医療情報の取扱いに関するセキュリティ対策の指針です。2026年6月に発出された第7.0版が最新で、概説編・経営管理編・企画管理編・システム運用編・保守委託機関編の5編構成になっています。
各編はそれぞれ誰向けですか?
概説編は全職員向けで背景・用語定義・全体像、経営管理編は経営層向けでリスクマネジメント・責任体制・予算確保、企画管理編は事務長・システム企画担当者向け、システム運用編はIT担当者・ベンダー向けの具体的な技術的対策、保守委託機関編は保守を受託する事業者向けの遵守事項です。
主要な対策は何ですか?
利用者の識別・認証と最小権限の原則に基づく権限管理といったアクセス制御、電子カルテへのアクセスログの取得・保管・定期レビュー、保存データと通信データの暗号化です。
クラウド利用時の注意点は?
3省2ガイドライン(厚労省・経産省・総務省のガイドライン)への適合を確認すること、データの保存場所が国内か海外かを確認すること、クラウドサービス提供者との責任分界を明確にすることです。
まとめ
医療情報システムの安全管理ガイドラインは、電子カルテをはじめとする医療情報の保護に関する包括的な指針です。ネットワーク分離、アクセス制御、監査ログの管理が基本対策です。